雇用調整助成金の支給額が3兆円を突破しました

新型コロナウイルス禍で従業員を休ませた企業に対して、従業員に払った休業手当の費用を助成する「雇用調整助成金」の支給額が3兆円を突破したことが分かりました。

この雇用調整助成金は、仕事が減っても従業員を解雇せずに休ませてしのぐ企業を支援して、雇用を維持することを目的とした助成金です。

コロナ禍で失業者が増えるのを防ぐため、昨年の春から特例で助成が拡充され、現在は従業員1人あたりの日額上限を1万5,000円、助成率を最大10割に引き上げられています。

厚生労働省ではコロナ禍の休業に限った雇用調整助成金の支給決定額を毎週まとめていますが、今月発表した昨年3月~今年3月までの累計の支給決定額は、初めて3兆円を超えて3兆278億円となりました。2008年のリーマン・ショック直後の2009年度は6,534億円だったので、同じ1年あまりで約4.5倍支払ったことになります。

こうした雇用調整助成金の特例措置は失業率を抑える上で一定の効果があったと見られていますが、雇用保険会計の財源は枯渇しつつあり、企業が払う毎年の保険料とこれまでの積立金では足りなくなり、不足分を他から借りてしのでいる状況です。

こうした財政事情や、今年1月時点でも失業率が2.9%に抑えられていることなどを踏まえ、政府は今後、段階的に特例を弱めていく方針です。