老齢基礎年金の目減り防止策の検討が始まりました

田村憲久厚生労働大臣は、物価に関連して年金額を抑える仕組みに伴い将来受け取る基礎年金水準が減る問題について、給付水準が目減りしすぎないようにする制度改革の検討を始めたことを明らかにしました。

そのためには基礎年金の財源の確保も必要になりますが、新たに年金保険料を増やさずに厚生年金の保険料の一部を回す案などが想定されますが、議論には時間がかかる見通しです。

公的年金は将来に備え、月々の保険料が一定以上に上がらないようにする代わりに、物価が上昇してもその上昇率ほどには給付が増えないようにして年金額を抑える仕組み(マクロ経済スライド)が導入されています。

この仕組みでは、自営業などの人が加入する国民年金を含むすべての年金受給者が受け取れる基礎年金と、会社員などが加入する厚生年金のうちの報酬比例部分で別々に調整されます。

代表的な経済ケースを元にした現時点の見通しでは、報酬比例部分は2025年度に調整が終わりますが、基礎年金は2046年度まで続き、その分だけ年金の給付水準が下がることになります。

もし基礎年金の給付水準が目減りすると、所得の低い人の年金水準が低下してしまう可能性があります。

田村大臣は報酬比例部分と基礎年金のマクロ経済スライドの終了時期を一致させる方向で厚生労働省内に検討を指示したと説明しましたが、その実現のためには基礎年金の財源として厚生年金の保険料の一部を融通することなどが想定されています。

この年金制度改正は、2025年度の実施を視野に検討が進む見通しになっています。