雇用調整助成金の確認強化を求める声が上がっています

コロナ禍の特例対応で支出が5兆円に迫る雇用調整助成金をめぐり、利用企業による業績悪化の証明が、初回申請時だけですむ運用を問題視する声があがっています。

先日開催された厚生労働省の審議会においても、委員から「業況が回復し、適用要件に該当しなくなった企業には支給する必要性はない。速やかに確認することが重要だ」と、チェックを厳しくするよう求める意見が出ました。

この雇用調整助成金の「業況特例」と呼ばれる要件は、3か月の月平均売上高が前年か前々年より3割以上減少した場合に該当することになっていますが、雇用調整助成金の今年9月の支出2,100億円のうち、約50%が業況特例によるものでした。

雇用調整助成金を継続して使う企業は支給申請のたびに休業実績の書類などを出し直しますが、業績悪化の証明書は初回だけの提出となります。

業況は業界ごとに異なり、飲食、観光業などは引き続き事業環境が厳しい一方で、製造業などは急回復している分野もあります。

今回の企業業績悪化のチェックを求める声が強まる背景には、雇用調整助成金の支出が10月までに累計4兆6,000億円を超え、雇用保険の財政が厳しくなっていることもあります。