GDPが再びマイナス成長へ

内閣府の発表によると、2021年7~9月期の国内総生産(GDP)は、2四半期ぶりのマイナス成長に落ち込んだことが分かりました。

具体的には、物価変動の影響を除いた実質で前期(4~6月期)比0.8%減で、年率換算では3.0%減となり、新型コロナの第5波の影響の大きさが浮き彫りになりました。

マイナス成長の最大の要因は個人消費の低迷で、前期比で1.1%減少しました。感染力が強いデルタ株が猛威を振るい、9月末まで各地で緊急事態宣言が続いた影響で、夏休み期間中の旅行や宿泊、飲食などが低迷したうえ、東京オリンピック・パラリンピックもほぼ無観客で開催され、目立った経済効果はありませんでした。

また、自動車の減産も個人消費や企業の設備投資に悪影響を及ぼしました。世界的な半導体不足に加え、日本メーカーが点在する東南アジアで感染が広がり、十分な量の部品が届かず販売台数も減少することになりました。

米国と中国がコロナ禍前のGDP規模をすでに上回り、欧州もあと一歩に迫るなか、日本は回復に遅れが目立っています。

7~9月期の実質成長率も欧州が年率9.1%増と大きく伸び、米国は前期から減速したものの2.0%増、中国も0.8%増とプラス成長を維持したのに対して、日本だけがマイナスとなりました。

10~12月期は緊急事態宣言が解除され、コロナの新規感染者数は低い水準で推移し、飲食や宿泊などの客足には明るさが見え始めていますが、円安や原油高に加えて感染の第6波のリスクもあるため、本格回復になるかどうかはまだ不透明な状況です。