過労死ライン未満でも労災認定がされました

居酒屋のチェーン店の調理師だった男性が、脳内出血になり後遺症が残ったことの労災認定をめぐり、残業が平均月80時間などの過労死ラインに満たないとして2016年に労働基準監督署に退けられたものの、一転して労災と認定されていたことが分かりました。

これは過労死ラインだけではなく、身体的負荷などの要因も含めて総合判断するよう今年9月に改定された新基準に基づいて判断されたものです。

過労死ラインは、労災認定の際、長時間労働が発症の原因といえるかを判断する目安で、➀直近1か月で残業100時間、➁直近2~6か月で残業が平均80時間などとされていますが、過酷な労働実態が反映されずに不認定となるケースが多くなっています。

これまで過労で倒れた本人や遺族らが、過酷な勤務実態から労災にあたるはずだと考えても、残業時間が過労死ラインにわずかに足りないために、労災申請自体をためらう例が多くありました。

そこで、厚生労働省は今年9月に残業時間が過労死ラインに近ければ、休日のない連続勤務や深夜勤務の多さ、身体的負荷などを総合的に考慮し、労災を認定できると基準に明記しました。

これをうけ、柏労働基準監督署は今月6日、男性の残業時間の平均が直近2~6か月で最大約75時間半だったとした上で、「改正認定基準により評価し直した結果、過重業務による負荷が認められる」と判断し、6年越しで労災が認めれることになりました。