日本生命保険が企業年金の利率を引き下げることを発表しました

日本生命保険は、企業から運用を任されている企業年金について、約束していた年金保険の予定利率を2023年4月から年1.25%から0.50%に引き下げることを発表しました。

今回予定利率を引き下げることを発表したのは、会社が従業員にあらかじめ約束した利回りに応じて年金を支払う「確定給付型」と呼ばれる企業年金の商品です。

確定給付型の企業年金は約1万2,000社が導入し、加入者は前民間企業の社員のうち約23%にあたる933万人となっています。

この企業年金は会社が掛け金を払い、従業員に退職後、年金として給付します。

運用は一般的に信託銀行や生命保険会社に委託されており運用総額は67兆5,000億円にのぼりますが、日本生命保険は生保で最多の5.6兆円を運用しており、全体の10分の1を占める規模をもっています。

日本生命保険の商品の予定利率は1990年代には5%を超えていましたが、長期金利の低下とともに下がり、2002年からは1.25%が続いていました。

日本銀行の金融緩和が長引くなどしており、日本生命保険は「超低金利の継続や不透明やマーケット状況」から、「将来にわたって予定利率を維持することが困難」として今回の引き下げに踏み切りました。

確定給付型の企業年金を導入する会社は複数の商品を組み合わせるなどして、社員に約束した利回りでの運用を目指しています。

企業年金連合会の調べでは、社員に約束している利回りは平均で2.1~2.2%ほどになっており、今回のように安定的な運用が見込める商品の利率が下がった場合、会社側は将来の年金給付にあてる資金を確保するため、掛け金を積み増ししたり、リスクが相対的に高いが運用益が見込める商品への投資を増やしたりするなどの対応を迫られる可能性が出てきます。