最低賃金が全国平均で1,002円に引き上げされます
厚生労働省の諮問機関である中央最低賃金審議会は、最低賃金を全国加重平均で41円(4.3%)引き上げて1時間あたり1,002円とする目安であることを発表しました。
これは過去最大の引き上げ額となり、政府目標でもある時給1,000円を超えることになります。
最低賃金の引き上げの額の目安は47都道府県を経済情勢に応じて分けた三つのランクごとに示すことになっており、今回は39円、40円、41円になります。
現在の全国加重平均の最低賃金は1時間あたり961円でコロナ禍の影響を強く受けた2020年を除き、近年は3%程度の引き上げが続いていました。
審議会の小委員会で労働者側は、物価高が最低賃金水準で働く人の生活に特に打撃を与えているとして最低賃金の大幅な引き上げを求めたのに対して、使用者側は原材料価格の高騰で、中小企業では製品価格などへの転嫁が十分進まず経営が厳しいとして、最低賃金の過度な引き上げには慎重な姿勢を示していました。
労使の議論を引き取った公益委員(学識者)は労使双方の意見に理解を示しつつ、足下の消費者物価指数の上昇率(4%程度)を上回る引き上げが必要であるとして、今回の目安を示しました。
今回の最低賃金引き上げによって、山形県の最低賃金は今年10月から1時間あたり893円になる予定です。