相続放棄が10年で1.5倍に増えたことが分かりました

亡くなった親族の遺産を受け継がない「相続放棄」が2018年は約21万件となり、10年前の1.5倍に増えたことが分かりました。

相続が発生したときは不動産や預貯金とともに、借金などマイナスの資産も一緒に受け継ぐことになっています。

ただし、被相続人の死亡を知ってから3か月以内に家庭裁判所に申請すれば財産や負債の相続を放棄することができます。

この「相続放棄」は相続人が複数いる場合でも単独で手続きを行うこともできます。

近年この相続放棄が増えている理由としては不動産が売るに売れない「負動産」になることを見越し、放棄を選ぶ人が増えているということです。

子が海外へ移住して相続を断ったり、被相続人の子や兄弟がいなくて遠い親類が相続人となって放棄を選んだりするといったケースもあるようです。

すべての相続人が相続放棄をした場合、司法書士らが相続財産管理人となり、財産を競売などで処分することになりますが、管理人の報酬などとして数十万円~100万円ほどの費用がかかります。

そのため、管理人選任が申請されないということもあるようです。

放棄した後も相続人は空き家などを管理する必要がありますが、責任の所在は曖昧になりがちです。

自治体でも相続放棄などで所有者のわからない空き家への対応に苦慮しており、行政の負担も高まっているということです。

私も相続の仕事をさせていただくことがあるのですが、人口減少や地価の下落が進んで土地や建物の利用や処分が難しくなれば、相続放棄は今後も増えていくのではないかと思われます。