追悼ジェフ・ベック

先日私が最も好きなギタリストであるジェフ・ベックが亡くなりました。

私が初めて彼の音楽を聴いたのは大学生のときで確か「ベック、ボガートアンドアピス」(BBA)というアルバムだったと思います。

そして、次にBBAの「ライヴインジャパン」というアルバムを聴いてハマりました。

今でもジェフ・ベックのアルバムで最も好きで一番聴いたのがこのアルバムで、ブートレッグの「レインボーシアター」でのライヴも昔数え切れないくらい聴いたものです。

とにかくこの時期のジェフ・ベックのギターは変幻自在で、同じ曲でもライヴごとに全く異なるギターソロやオブリ、バッキングを弾いたりしています。

また、BBAはリズム隊も超強力で、ライヴを生で観れた人は幸せだったと思います。

私はどのライヴでもすべて同じように弾くギタリストよりも、昔のジェフ・ベックのように出たこと勝負で弾くギタリストが好きでした。

ライヴごとに違う弾き方をするというのは、ギタリストとして相当の才能、センス、技術そして反射神経がないとできないことだと思います。

レッド・ツェッペリンのライヴ・ブートレッグがこんなに多くの人を惹きつけるのは、ライヴごとに色んな展開になったりする面白さがあるのだと思います。

私が初めてジェフ・ベックのライヴを観たのは2000年のジャパンツアーでした。

実際にライヴを観て驚いたのが彼のギターのトーンで、「アルバムの音と全く同じだ!」と思ったことを今でも覚えています。

ジェフ・ベックのギターはただ単に早く正確に弾くという類いのものではなく、他のギタリストと完全に異なる次元に達していました。

ポール・ロジャースが言っていた「ギタリストには2種類しかいない。ジェフ・ベックとジェフ・ベック以外だ」という言葉には、彼がいかに独自のポジションを確立したギタリストであったかということを物語っています。