マイナ保険料の利用が伸び悩んでいます

健康保険証の廃止までおよそ1年となる中、「マイナ保険証」の利用が伸び悩んでいます。

マイナ保険証の利用率は6か月連続で下がっており、10月時点で4.49%の低水準にとどまっています。

このマイナ保険証については、別人の情報がひもづけられたり、患者が医療機関の窓口で支払う負担額が本来とは異なって表示されたりするトラブルが相次ぎ、今夏には「健康保険証の廃止延期」の寸前まで追い込まれていました。

厚生労働省では、公的病院に直接マイナ保険証の活用を要請するとともに、臨時国会に提出した今年度補正予算案には、マイナ保険証の利用率が上昇した医療機関に支援金を配ったり、マイナ保険証のカードリーダー増設を補助したりする費用として計887億円が盛り込まれました。

しかし、厚生労働省が公表した患者調査ではマイナ保険証の利用に関するメリットについて、最も多かったのが「特になし」(46%)という結果になりました。

また、医療機関側への調査でも、マイナ保険証を使って得られる診療情報や薬剤情報などを「活用していない」という病院、診療所は7割近くにのぼり、多くの人がマイナ保険証のメリットを実感しづらい状況になっています。